二胡で曲を弾き込む難しさ

二胡を好きになったきっかけの曲というのは、案外聴き慣れた曲だったり、旋律の優しい曲だったという人が多いかと思いまます。もちろん『京劇』のような曲が好きで二胡に興味をもった方もいると思いますが、僕の場合は『蘇州夜曲』みたいな感じのものからでした。

レッスンで比較的早い段階で習う曲は難易度は低いと思われがちですが、決して簡単な曲というわけではありません。曲が「鳴らせる」のと「弾ける」のではかなりの違いがあると思います。例えば『春の小川』や『故郷』なども一見簡単に聞こえますが、人に聞かせられるレベルに仕上げるのはかなり難しいです。多くの人が知ってる曲なだけに、自分もいつも悩みます。

『良宵』も弾けば引くほど「ここをもっとこう表現したい!」といつも思ってしまいます。「これでOK!」と思ったら、それ以上成長しないと言いますが、本当にその通りだと思います。「鳴らせた」後、今度はその曲を本当の意味で「聞かせられる」曲にできるように好きな曲を弾き込むのは大事だと思います。

初めて聞いて感動した曲はシンプルな曲であることが多いですが、その音をいざ自分の音色で満足に鳴らそうとすると非常に難しいことが多いです。たくさんの曲を経験で弾くのは良いと思いますが、一曲とことん弾きこんでいくというのも大事だと思います。

特に好きな曲はいつまでも弾き込んで自分の理想の音を探していくのは大切だと僕は実感してます。自分もまだまだ修練が足りていないですが、もっともっと二胡という楽器を頑張っていきたいです!